「…うっ……りえ、気持ちいいぜ」
私の乳に挟まれて、今にも射精しまいそうなほど膨張しているこの男のモノ。
もう、彼の亀頭は私が舐める必要がないほど、自分の分泌物で滴っている。
左右の力を微妙に変えながら、彼の欲望を高めつつ、限界に達せないように挟みしごいた。
あまりの快楽からだろう。彼は喘ぎ、呻いていた。
「…今度は……口に入れるぜ…これは…お前の大好物だろ」
彼は、その悪魔の合体した体の一部を私の黒い唇の前に突き出した。
その酸っぱい匂いを放つものは、私の大切な食料。
突き出されたのは、人間にしては大きめの醜く変形したモノ。
その太い陰茎は無数のこぶが生じて、先っぽは腫れ物のように膨れている。
普通の者が見たら、恐怖を感じるでしょう。
でも、私がかつて相手にしてたのと比べればかわいいもの…
しかし、それは私が求めるものではない…
私が求めるのはあの人の………
「……おい、どうした?早く咥えないか?…早くしゃぶりたいのだろう?」
「そうよ…早くあなたの精をたっぷり飲みたいわ」
始めは、私の舌が彼の嚢の上を這うように舐めた。
ゆっくり陰茎に沿い、最後は彼の亀頭にキスをした。
そして、口に咥えた。。
わざと淫靡な音を立てるように激しくむしゃぶり、舌を絡ませる。
同時に、私の手はいつものように彼の前立腺とお尻を刺激するように愛撫した。
彼は一生懸命、耐えている様だ。
彼のものは私の口内の性感帯を刺激させ、私の本性を解放させようとする。
しかし、その快感は私の心に伝わらない。
ほんの少し前だったら、獣欲に身は溺れ、ただ相手が枯れ果てるまでし続けようと思っていた。
でも、今は違う……
早く終わらせたい。
お尻の穴から彼の前立腺を刺激した途端、彼は我慢しきれなくなったみたいね。
口の中に広がる苦い液体………
昔は、精液は甘美の味だった。
今は、吐きそうになる代物。
そんな本心を隠し、おいしそうにそれを飲んだ。
わざと喉を鳴らすように。
そして唇についた白濁した粘液を舐め取った。
そうしたほうがこの手の男はより女を支配していると感じ、興奮することを、
私は知っている。
この数千年の経験から、いや悪魔としての本質ゆえにこんな行動をとるのだろう。
全部飲み終わった。
彼を見ると、まだやり足りないかのようにそそり立っている。
普通の人間だったら、今のフェラチオだけでも吸われた疲労感で何日も寝込むのに…
悪魔と合体したのは伊達ではないわけね。
そして、私は再び望まぬ摂食を始めた。
「おい、もっと尻を上げて見せてくれよ」
四つん這いになり、私は彼に二つの穴を挑発するかのように見せた。
「もう、濡れているじゃねえか。俺の肉棒がそんなにおいしかったか?」
冗談を言うのはやめて…
あんな吐きそうになるものが美味しい訳ないわ。
口に含んだだけで、感じると思っているの?
私は感じなくても、愛液でぬらすことができるわ。
乱暴なSEXが好きなあなたのを濡れてもいない膣に入れさせるほど、マゾヒストではないわ。
もっとも鈍感なあなたは私の正体はまだわかっていないみたいね。
あの人のだったら咥えただけ絶頂に至るのに。
しかし、口では彼の性欲を興奮させることを言っている。
「あなたの匂いを嗅ぐだけで、こんなに濡れちゃったの…。お願い、いやらしい私のお○んこをいじって!」
「かわいいな、りえ。……願いどおり、愛撫してやるぜ」
彼はいきなりクリ○リスを強くつまんだ。そして、尻の穴に左手の人差し指を無理にねじ込んだ。
「ひっ!?」
「指がこんなに入るなんて、淫乱だな?」
否定はしないわ。
「舐めてやるから、喜べ」
指を入れたまま、彼は私の陰唇を舐め始めた。
「どうだ、俺の舌技?…ペチャペチャ……気持ちいいか?」
「気持ち…いい……よ。もっと…もっともっと舐めて!」
……ヘタクソ。
ただ舐めればいいわけではないのよ。
もっと気持ちを込めないと、感じられないわ。
あなたに触られるよりは、自分で慰めたほうが快楽に浸られる。
うわべの嬌声をあげながら、愛しの人のことを思う。
そして、あの人があの憎い子娘と交わっていたあの日のことを思い出した。
彼らは、まるで仲良しの小動物がじゃれるかのようにお互いを愛撫し合い、舐めあっていた。
その姿から愛が溢れていた。
「おい、りえ、そんなに気持ちよかったか。俺の指が締め付けているぜ」
「だって、気持ちよかっただもん!!」
「俺の舌がそんなによかったか?」
「アァッ、はあはあ………いっちゃうよ!!」
「おいおい、勝手にいくなよ。俺はまだ入れていないんだからな」
馬鹿な人。
感じたのはあなたが今殺したいと思っている人のことを考えたからよ。
あなたにとって、大切な憧れの人。そして、唯一の友達。
「それじゃ、入れるぜ」
一気に貫かれた。
そして、挿れた感触を味わうかのように、彼は嗚咽を発してそのまま動かなかった。
いや、あまりの快楽でもういきそうになっているのだろう。
いつもと違ってすぐに射さなかったのはもう慣れたせいね。
そして、落ち着いたのか、激しく上下に動かし始めた。
言葉にならない叫び声を叫び、ただ自分だけ気持ちよくなるために、この男は動き続けた。
この男はいつも後ろからしたがる。
この体位が彼の征服欲を刺激するのね。
こんな堕落させる必要もない男と交わりたくなかった。
父に命令されたから、いや彼にもう一度会えるために。
本当はこんな最低な男としたくない。
相手のことを考えないなら、木の股とやればいいのに。
私の髪の毛を強く引っ張り、さらに乱暴に突いて来る。
「もう、出てしまいそうだ!」
「いい!いいぃ!もう、私もいっちゃいそうぉー!」
我ながら演技もうまくなったものね。
こんな性交で絶頂なんか迎えられないわ。
突然、彼は自分のものを抜いた。
外に出すつもりなの?
珍しいことをするわね。
中で出してくれたほうが、精を吸い取れるのに。
でも、この考えが間違いであったことは明白だった。
彼は無理矢理私の体を反転させ、正常位の体勢で犯し始めた。
やっぱり、この男も私の最初の夫の子供たちなのね。
悪魔と合体してなお、彼の性癖を受け継いでいる。
私の嫌いな正常位を…
ただ男のなすがままに犯される姿勢。
自分の気持ちいいところを自分で刺激できない腹立ちさがある体位。
そんなことお構いなしに粗野に犯すこの人間。
なぜ、私は選ばれなかった……
何であの娘が彼の横にいるの?
始めは私だったのでしょう!!
彼らの性行為を覗いたときのことを思い出す………
あの女が彼の上で激しく動いていた。
彼は、幸せそう表情を浮かべて快楽に浸っている彼女を愛しそうに見ている。
本当は私が彼と愛し合うのに………
私はあの時、嫉妬で身を焼きつくかのように熱くなったのと同時に、火照った体を自分で慰めていた。
あのときの悦楽は、今まで感じたことがないほどの快感だった。
「……おい、すこし緩めろよ。…俺のが引き千切れてしまう…」
この男は何か言っているけど、あの人のことを考えるともうどうでも良くなる。
あの人に抱かれる幻想を抱きながら、ひたすら快楽を得るために押さえつけられた身体を激しく動いた。
「おい、動くのをやめてくれ、出てしまう…………出る!!」
膣が熱い液体で満たされる。
それでも、さらに腰が動かし続けた。
「…やめてくれ!」
抗議の声が聞こえるが、それでも動かす。
彼は射精し続けて、苦悶の表情を浮かべている。
子宮にも満ち、膣の外に逆流して、ようやく私にもオーガニズムに達した。
ありったけの絶叫をあげ、私は尽きた。
彼もぐったりと倒れこんだ。
馬鹿な男。
まともに戦えば、あの人に勝てるのに…
私と交わるたびに力が弱まっていることに気付かないなんて。
それとも、自分の力に過信していたのかしら。
それでも随分と幸せそうな最後だったわ。
次は私の番。
ようやく、私の望みが叶う。
愛しき人に殺される。
もうこんなことに苦しむ私が消滅する。
これが私の望み。
憎まれてもいい。できることなら、彼に私のことを頭の片隅にでも覚えていてほしい。
これから起きる甘美の出来事に身を震わせながら、私は彼の前へと歩いた。
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あとがき
真女神転生で最も好きなキャラの百合子とカオスヒーローでひとつSSを書いてみました。
カオスヒーローのヘタレ具合と百合子の消せないヒーローへの思いを何とか書ききろうと必死で書いた記憶があります。